なかむら胃腸肛門クリニック


TOP

痔核の硬化(注射)療法

痔核の硬化(注射)療法は、内痔核自体に薬剤を注入することにより、組織を壊死させ、結果痔核を小さくし硬める作用があります。また、痛みが殆どなく、比較的安全な治療法です。最新の硬化療法である、ジオン注射と言われるALTA療法は、この15年ほどでさまざまな医療機関で行われる様になりました。

しかしながら、ALTA療法も完璧な治療ではなく、再発率は従来の根治術よりも高く、年々再発率の差が広がります。当院過去の痔核術後再発統計では、ALTA単独治療は5年後に約7%、10年後に約15%、痔核根治術は5年、10年後ともに約3%でした。

再発理由としては、外痔核の残存や、改善されない生活・排便習慣、加齢などがあります。ゴム輪結紮療法、硬化療法、根治術(切除術、結紮術などを用いる)どの治療法も理由は同じです。

最近、過去に治療を受けて治らない方々が、セカンドオピニオンとして非常に多く来院されるようになり、今回ブログに出させてもらいました。当院では、根治術であっても、なるべく痛くない、リスクの少ない肛門疾患に対する治療を行ってきました。

患者様と相談し、生活環境に合わせながら、日帰り手術で、再発の少ない適切な痔核の治療法を決めています。お気軽にご相談ください。

(2024.12.9)

ブログ目次