慢性炎症性腸疾患(指定難病)である潰瘍性大腸炎とクローン病は、症状が良くなったり悪くなったりと、慢性の炎症を繰り返す腸の病気です。
潰瘍性大腸炎は主に大腸の内側に炎症や潰瘍ができる疾患で、クローン病は口から肛門までの消化管すべてに炎症が起こり得る疾患です。どちらも原因は明確ではありませんが、適切な治療で症状のコントロールが可能です。
症状は、下血・便通異常・腹痛・発熱・体重減少・肛門疾患・全身倦怠感・関節炎・口内炎・皮膚症状などがあります。現在、潰瘍性大腸炎・クローン病とも増加傾向であり、潰瘍性大腸炎では16万人以上、クローン病では3万人以上の方々が診断されています。
当院では、約10代から40代にかけ診断されることが多いですが、近年60代、70代の方まで幅広く診断されることが増えてきました。症状が良くなったり悪くなったりと、慢性の炎症を繰り返す腸の病気です。自己中断などにより長期放置すると病状が悪化するため、継続した治療が必要になります。
ガイドラインに基づき、以下の薬剤・治療法で多種多様な治療をしています。
血球成分除去療法(顆粒球吸着療法 / GMA)
メサラジン製剤(内服・局所)
免疫調整剤 (内服)
生物製剤 (点滴・注射・内服)
ステロイド製剤(内服・局所)
漢方薬(内服)
患者様おひとりおひとりの症状や病態に違いがあり、個別の治療、検査が必要になります。
当院では、開院当初から沢山の肛門疾患の診療をする傍ら、便潜血検査や下血の診断を重視し、潰瘍性大腸炎とクローン病を多く診断・治療をしてまいりました。現在、専門施設との連携もとりながら診療をしております。
初診はもとより、セカンドオピニオンでの受診、相談も受け付けております。お気軽に受診ください。