肛門と直腸の境界にある小さなくぼみが感染して、肛門の周囲に膿がたまる病気です。放置すれば膿が複雑化し、化膿を繰り返し、癌化することもあります。
痛み、膿、腫れ、出血、発熱など
肛門周囲膿瘍では、抗生物質が効果のある場合もありますが、症状が悪化することが多いため、麻酔下にて切開排膿の処置が必要です。
排膿後、痔瘻としての炎症が続けば、根治術が必要となります。
複雑痔瘻は、メスを使う手術では侵襲が強いため、当院はシートン法を多用する事で、肛門の機能に優しい手術を行なっています。
(出典:黒川彰夫ほか. 古典的な痔瘻根治術 – 痔瘻結紮療法と枯痔釘療法. 日本大腸肛門病会誌 1995:48:101-108)